子育て(得)情報

子どものSOS受け取ります!(2) 虐待から子どもを救う 青森のネットワークづくり


取材日 2007/08/17-/31


--CONTENTS-- (目次をクリックすると各章にとびます。)

  1. (前回掲載分)子どもに寄り添い、子どもに耳を傾ける ~チャイルドラインあおもり
  2. “お母さん”が苦しいとき、子どもだって苦しいんだ ~スマイルオン  
  3. 「家庭」の安らぎを取り戻すために?ファミリーリカバリーセンター  
  4. 子どもを救う、家族をすくう “受け手”をつないで・・・

“お母さん”が苦しいとき、子どもだって苦しいんだ

    ?お母さんから元気になろう! 笑顔のスイッチ、「スマイル・オン」!

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【施設やショッピングセンターなどに
おかれたパンフレット】

 「親子関係がうまくいかない時、子どもたちもつらいですが、お母さん、お父さんだって、苦しんでいるはずです。」

 スマイル・オンの代表、野呂さんは静かにそう言った。「だから私たちは決して責めたりしません。まずはここで、お母さんが背負った重荷を下ろして欲しいと思います。」







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  スマイル・オンでは、青森市内で『お茶会』と称した“育児相談会”を開いている(※1)。 「子どもへの虐待が止められない」「子どもを愛せない」といった育児の悩みをはじめ、「自分自身も幼い頃虐待を受けた」「生活の悩み」「夫婦関係の悩み」など様々な悩みを受け止め、一緒に考えようと試みる。

 「虐待は決して特別な問題ではなく、どこの家庭でもどんな親にでも起こりうること。」パンフレットや携帯用・PC用ホームページで広く情報を発信し、365日・24時間送信可能な“メールでの相談”も受付けている。

 「子どもは虐待を受けたからといってお母さんを嫌いにならない。だからお母さんにはここで苦しさを吐き出して、少しでも元気になって欲しい。」 今はメンバー間でカウンセリング講座を受けるなど、サポート体制の充実を図っている。

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【カウンセリング講座を受けるメンバー達】



さらに「この先、DVなどに苦しむ女性の自立支援活動もしたい」し、ゆくゆくは「虐待を受けた子どもをケアする『自立支援ハウス』もつくりたい。」

15歳以上で、家庭に問題があり、犯罪を起こしたことが無い青少年を受入れる施設が無い青森の現状にも、胸を痛める野呂さん。虐待で苦しむ子どもを守るため、その親の救いとなるため、スマイル・オンの活動は続いていく。


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スマイル・オン

〒038-0001
青森市新田1-12-13
青森ジョイフル・チャペル内
TEL /FAX 017-766-8840

HP :http://www.geocities.jp/smile_on_aomori/

毎週火曜10時~12時 育児相談お茶会(※1)
MAIL :
smile_on_since2005*yahoo.co.jp
(上記の*を@に変えて送信してください)






(※1: 2007年11月現在 お茶会は休止中につき、メールにてまずはご相談ください )




お父さん、お母さん、そして「家庭」の安らぎを取り戻すために

 ?閉ざされた家族に、安らげる居場所を・・・「ファミリー・リカバリーセンター

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(上の画像をクリックすると「ファミリーリカバリーセンター」のHPが開きます。)  

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【向かって右より、
スマイルオン代表の野呂さん、
ファミリーリカバリーセンターの
澁谷友光さん、久美子さんご夫妻】


スマイル・オンのお茶会が開かれるのは、海近くの小さな教会の一室。その教会を管理しながら、家庭の悩み相談を広く受入れているのが、「ファミリーリカバリーセンター(以下FRCと表記)」の澁谷友光、久美子さんご夫妻である。

  「教会という仕事柄、様々な深刻な悩みと向き合ってきました。」と話す澁谷夫妻。悩みを抱え、海に飛び込もうとしていた人を助けたことも1度ではない。「相談の中でも、虐待、離婚、DVなど、とびぬけて『家庭の問題』が多いんです。“教会”という敷居を取り払って、より広い受け口をつくるべきだと思い、センターを立ち上げました。」布教活動とは関係なく、無料で、育児相談、夫婦問題など、様々な相談にのる。

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  カウンセラーとしての一面も持ち、学校や企業で“子どもとのコミュニケーションスキル”について講演を行うこともある。また、虐待などが原因で施設に預けられている子ども達をキャンプに連れて行き、実の親のように子ども達に向き合い、その相談にのったりすることも。

 中でも独特なのが、センターで月に数回開かれる お父さんだけの話し合いの会。「男の人だけ集まると驚くくらいよくおしゃべりするんですよ。」と久美子さん。お酒は無し。その代わり簡単なゲームで場を和ませる。「外での緊張が高い分、その鎧をはずした中で話し合うことが大切」と澁谷さんは言う。会社の中で多くのプレッシャーを抱え込み、家庭の中でも安らぎを作り出せない男性も多い。オープンな雰囲気の中で、子どもについて、夫婦について思っていることなど話し合う。

 時に閉ざされた空間と化す、現代の「家庭」。その中で正常な機能が失われていく「お父さん」「お母さん」「子ども」・・・。その中でFRCは、“家族の再生”の場となろうとしている。


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ファミリー・リカバリーセンター

〒038-0001
青森市新田1-12-13
青森ジョイフル・チャペル内
TEL /FAX 017-766-8840

HP :http://www.geocities.jp/joyfulaomori/

MAIL : joyful8068*yahoo.co.jp
(上記の*を@に変えて送信してください)



子どもをすくう、家族をすくう 「受け手」をつないで・・

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◆ 今回取材したのは、いずれもその必要性を強く感じて、一般の人たちが自主的に活動を始めた団体だ。虐待をはじめ、家庭内の問題を取り巻く環境は深刻で複雑。もつれた家族の糸を、子どものため、母親のため、あるいは父親のため、それぞれの居場所をつくって解きほぐそうと試みる。

 そこで「虐待」を防ぐために、私たちはどうしたらよいだろう。虐待を受けていると思われる子どもを見かけたら、どうすればいいか。 それぞれの立場でできる“ヒント”を聞いてみた。

◆「まずは子どもと信頼関係を築くこと。」チャイルドラインの関係者は言う。あくまでも子ども本人と信頼関係を築いた上で、語られる状況について聴いていく。もし深刻な事態である場合、子どもの自主性を尊重した上で、各機関との連携などの対応策を示し、一緒に考える。

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◆「子どもは(虐待の事実を)言葉には表せないんです」とFRCの澁谷氏。だから子どもと一緒の時間を作り、その様子から見て感じ取る必要があるという。親の様子を気をつけて見ていき、何か気になる雰囲気を感じたら、そっと接触し話を聴いてみるのも一つの方法だと言う。

◆「親御さんも、虐待しながら、すごく後悔していたり、一番罪悪感があるんです。ただ、安心してそういった気持ちを打ち明ける、ストレスを和らげる場がないままに、くり返しくり返し子ども達に当たってしまうんだと思うんです。」と話すのは同FRCの久美子さん。「どんな親も安心して、自分のことをオープンにして話せる場所が必要なのかな。」

◆虐待に胸を痛めるどんな人でも、小さくとも確かな支えとなることができる。例えば子どもたちにチャイルドラインの存在を教えることで。親との信頼関係を築きつつ、スマイル・オンや、ファミリー・リカバリー・センターの相談口を教えることで。

 そしてまた、行政、民間の枠を超えて、子ども、親、家族を受け止める「受け手」同士がつながり、支援の網の目を細やかにする。悩みを抱えた家庭を支えるネットワークが今、青森でつくられようとしている。


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