『子育てママ・パパ、支援者へのメッセージ』NOW
恵泉女学園大学大学院教授
子育てひろば<あい・ぽーと>施設長
大日向雅美
地域の子育て支援に必要なマインドとは
子育てに悩む親の実情に応える支援のあり方について述べてきましたが、こうした理念を実現する場として、5年ほど前から私が携わっている子育てひろば<あい・ぽーと>について、最後に簡単にご紹介させていただきます。
子育てひろば<あい・ぽーと>(東京都港区)は、地域に根ざし新たな子育て・家族支援の拠点となることを目標に、元公立幼稚園の施設を活用して、NPO法人あい・ぽーとステーションと港区が協働で運営しています。

親子が楽しく集うひろば事業と同時に、親、とりわけ女性の人生設計を応援する各種講座の開催にも力を注いでいます。

恵泉女学園大学との協働で、都心に暮らす親子に有機園芸を楽しんでもらい、作物を育てながら子どもの育ちについても学んでいただく「キッズ交流ガーデン」も人気企画の一つです。
さらに「理由を問わず預かる一時保育」を年中無休(年末年始は休み)で実施して、母親が子どもから少しの間離れて、リフレッシュしたり、自分の時間を持ち、資格取得や再就職準備に当てる利用も奨励しています。

さらには子育てが一段落した女性や定年を迎えた男女の方々を対象に、地域で子育て支援に活躍していただくための「子育て・家族支援者養成講座」にも力を注いでいます。
老若男女共同参画で地域の育児力向上を願う<あい・ぽーと>の理念を実現する事業であり、支援者として認定を受けた方には行政との協働で、有償活動を保障していることも大きな特徴です。

「子育て支援は親支援・家族支援」をモットーに、子育てに悩み苦しむ親に可能な限り寄り添い、傾聴の心で接することを学んでくださった方々が、今、港区・千代田区・千葉県の浦安市、愛知県の高浜市で、総勢500名を越えて誕生し、それぞれの地域の実情にあった活動を展開しています。

中には自分自身が子育てに悩み苦しんだ方も少なくありません。

自らの経験を無駄にすることなく、最近の子育てや親の生活を理解するための知識と技術を身につけて気持ちも新たに地域の子育て中の親子を支えたいと願う人々ですが、活動から得る喜びもまた大きいという声がたくさん届けられています。支援者の熱意と謙虚な心で、地域に「支えー支えられてお互い様」の心と関係がさらに広げられていくことを願っています。
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次回特集は、『お母さん・思春期・子育て』と題して芙蓉会病院臨床心理士蝦名享子氏の予定です。