子育て(得)情報

発達障害をみんなで考えよう

 “発達障害”といっても、それはとても広く深いもので簡単に理解できるものではないでしょう。 
“学習障害(LD)”、“注意欠陥・多動性障害(AD/HD)”、“高機能自閉症”、“アスペルガー症候群”等々。 
時には専門家でさえ診断名を変更することや、追加することもあるようです。しかしそれが“発達障害”の特徴の一つなのかもしれません。
それぐらい症状も実に様々で、月齢や年齢、生活環境、周囲の対応などによってもかなり変化していくようです。
本来、たいていの子どもは“自分本位”で“お話好き”で“少々乱暴”で“行動的”。“突発的”で“泣き虫”で“ごんぼほり”で・・・。時にはそんな行動が親御さんをはじめ子どもに関わる人達に“ちょっと困った行動”と思われるかもしれませんが、またそこが“子どもらしさ”として認められるところでもあると思います。
 しかし『お話が止まらない』『強すぎるこだわり』『乱暴すぎる』『行動が衝動的』『突発的すぎる』というような、『~すぎる行動』が頻繁に出る場合、やはり“ちょっと困った行動”や“子どもらしさ”、“まだ小さいから”と簡単にやり過ごすことは難しいようです。
子どもと接していて、『関わりにくい』、『行動が(時々)奇妙』、『伝えたいことが伝わらない・伝わりにくい』、『想定外の行動が頻繁』、『ケガが多い』、『偏食が多い』等々、実際に子どもと生活して「ちょっと変だなぁ・・・」と感じたり、それらの行動によって養育者自身が過度のストレスを感じているときなど、何か私たち自身にできることはないでしょうか?
 そして何よりも子ども自身が“生きづらさ”を感じているのなら、私たちは“昨日と違う何か”を知ることも必要になるのかもしれません。

罫線(車)ロゴ(わどなど)ロゴ(ハッピー☆子育て支援ブック)
この支援ブックは、弘前大学教育学部松本敏治教授のもと、学生さん達が手がけたものです。
障害の理解、支援制度、医療、就学・特別支援教育、就労などなど知りたいことがわかりやすくまとめられています。
また県内の情報もたくさん載っていますので、とてもお役立ちの一冊です。
■「わどなど」 はじめに(抜粋)
 こんにちは。私たちは弘前大学教育学部学生です。LD(学習障害)やAD/HD(注意欠陥/多動性障害)、広汎性発達障害などの言葉を様々なメディアで目にするようになって久しい昨今。
 ( 中略 )
近年は特別なケアの必要なお子さんの存在が教育現場やご家庭においてクローズアップされています。
しかし、このようなお子さんに対してまだまだ多くの誤解があることも事実です。
私たち学生は、ボランティア活動や教育実習を通して、誤解や様々な困難に立ち向かい、日々奮闘されている保護者の方々を目の当たりにしてきました。
その中には育児に不安を抱えられるお父さん・お母さんも少なくありません。この冊子では、LDやAD/HD、広汎性発達障害についての基本的な知識に触れ、青森県の教育・医療、情報を紹介しています。
また、より充実した育児のために福祉制度などの公的支援を含めた情報もあわせて紹介しています。お子さんと一緒に楽しみながら活動できるようなミニコラムもあります。
まだ見ぬお子さんを迎えるにあたって、またお子さんとこれからを共に歩むにあたって、この冊子を活用していただけたら幸いです。

☆「わどなど」の名前の由来☆
 「わどなど」という冊子名には、「わ(わたし)」と「な(あなた)」が共に歩んでいくという意味が込められています。この冊子が未来へ向かって進んでいくための一つの手がかりとなることを願っています。
☆この本の購入に関するお問い合わせ先☆
弘前大学生活協同組合 会館店
TEL 0172-33-3742
FAX 0172-33-8973
URL http://www.coop.hirosaki-u.ac.jp/
Email b-shop@coop.hirosaki-u/ac.jp
ロゴ(ステップ)ロゴ(青森県発達障害者支援センター)
 平成17年4月の発達障害者支援法の制定後、12月、青森市に発達障害者支援センター「ステップ」がオープンしました。 ステップには社会福祉士や臨床心理士などの専門職員がおり、相談や専門的な発達検査や、発達支援などを行っています。
ステップの機能相談支援発達支援就労支援普及啓発・研修
ステップの方に色々と聞いてみました! アイコン(?)
  • 開設以来どれくらいの方が利用されていますか? 
  • 相談は月に、40~50件くらいあります。乳幼児、小・中学校の普通学級に通う子どもの親御さんや、障害の為にコミュニケーションが苦手で、就職してもなかなか続けられないなどの大人からの相談もあります。

  • 相談したい時はどうすればいいですか? 
  • まずはお電話をくださいね。そしてゆっくりとお話を聞かせてくださいね。 ここは「発達障害支援センター」です。でもあなたや、あなたのお子さんを“障害”という言葉でくくったりするところではありません。このセンターに来たから「障害児になっちゃう」とか「まわりに知れ渡ってしまう」とか思わずに来てくださいね。 それに、“匿名”でも相談を受付られるので、一回きり「こんなとこ、どうしたら良いのでしょう?」ということでも大丈夫です。

  • 具体的に発達障害だと診断は受けていないけれど、「うちの子何となく変わってる・・。どんなふうに接していいかわからない時もあって・・。」という風に感じているお母さんも多いようですが・・。 
  • 3才位までになんか・・・?と感じるお母さんが多いようです。 生き物はみんなそれぞれに違いがあります。人間もみんな違った特性をもって産まれてきているんです。その特性が時には“生きづらさ”につながっている場合もありますね。 診断が必要か否か。それはどちらとも言えないと思います。「焦らなくてもいい」とも思います。でも診断を受けたことで、「すっ」としたというお母さんも多いです。「ああ、そうだったんだ。この子の生きづらさの原因はこれだったんだ。」って。 大きくなってくると、変化してくるところも出てくるし、また変わらないところはそれとしてまわりが受け入れるようにしてあげて、お子さんが生きやすくなっていけばいいなあって思うんです。 「この子はこんな特性があるから、こんなときにはこんな風に対応してみたらどうでしょう。」とか、「こんな感じに対応してみたら、こんなところが変わってくるかもしれませんよ。」とか。一緒に考えてやっていきたいですね。

  • 家庭に(診断があるなしに関わらず)自閉傾向の子どもがいる時の、家族の関わりはどうでしょうか? こんな事を聞いたことがあります。 「この子はとても波があり、手に負えない状況になることもしばしばです。兄弟とくらべても育てにくさを強く感じています。子どもと一番長くいるのは母親である私です。ですから子どもとの時間が少ない夫や祖父母には、子どもの腑に落ちない行動を理解してもらえません。『まだ○才なんだから・・』 『大きくなれば直るから・・』 『男の子だから・・』というふうに。そして極めつけは『おまえの育て方が悪い!』と言われます。」 
  • 家族の子どもへの理解が変わらないと、お母さん(子どもと一番長く時間を過ごしている家族)が大変ですよね。 あるお子さんについての面接の何度目かに、お父さんも同席してくれたことがありました。やはりそのお父さんも、自分の子どもの『腑に落ちない行動』の数々を『障害の一端』とは受け入れにくかったようです。お忙しい中を同席してくれたことに本当に感謝しました。男の人はとても変化が大きいんです。ですから、子どもへのお父さんの理解が深まってくると、お母さんを支えてくれるようになります。するとお母さんのストレスがグッと減って、本当に楽になって子どもへの対応もスムーズに進められる様になっていくんです。 お母さんの身近な相談役として力を貸してください。とにかくお母さんを支えて欲しいと思います。母親は子どものちょっとした仕草で一喜一憂するんです。子どもを毎日見ているからこそ不安になるんです。

  • 発達障害を持っていたり、その傾向がある子どもがいる時、やはりその子や家族のまわりにどれだけ理解者がいるかということが、子どもにとっての「生きやすさ」に繋がるのかもしれませんね。 
    子どもから離れて、お母さんや家族の方の話を聞くということも、大切なことと思っています。そういうことからも、お母さん同士のつながりってとても大切だなと感じています。
    ステップでは「親の集い」を開いています。子どものことや発達障害のこと、また母親自身のことなどについて、家族の中で理解が得られれば本当にハッピーなんですけどね。
    なかなか難しい壁、うまくいかない場合もあるんです。
    ですから家族以外にも、理解者を得ることも良いことだと思います。まだ回数こそ重ねていませんが、小学生の親中心でお互いの悩みを共有したりしています。
    また青森市内には「障害を持つ子どもの親父の会」を作ろうという話があります。
    お父さん同士もちょっとビールでも飲みながら情報交換したり、色々な気持ちを共有しあったりしていければいいなと思っています。
    お父さんがしっかり理解しているところは、お母さんも強い。前向きに行動しているところが多いように感じます。
    放課後児童会の先生が「『何か違うな』と感じる子が、パニックになった時などどうしてあげればいいのかわからないんです。」と言っていたことがあります。
    近頃、子どもに関わる家族以外の多くの方々にも、発達障害に関心を持っていただけるようになりました。
    発達障害は同じ特性をもっていても、対応の仕方も同じとは限りません。かなりの試行錯誤が必要な場合も多いです。
    でも「発達障害を知っていただく」、「その子ども自身を知っていただく」ということは、本当に大切なことだと思います。
    なかなか情報を得る機会は少ないと思いますが、ステップでも講演会など企画しておりますので、ぜひお越し下さい
アイコン(クローバー)■医療相談のご案内
相談日 : 毎月第三金曜日
時 間 : 午後3時~5時
場 所 : ステップ内相談室
相談員 : 芙蓉会病院 精神科 診療科長 医師 村上拓也
※相談は無料です。
※予約制になっておりますので、ご相談のある方は事前にお申し込み下さい。
■お問い合わせ先
青森県発達障害者支援センター ステップ
TEL:017-777-8201
FAX:017-735-1160
メール:aosien1@mail2.actv.ne.jp
住所:〒030-0822 
青森市中央3-20-30 県民福祉プラザ 3F
 同ホームページの「みちくさ」のコーナーでは、ステップの職員の方から伺った、「気になる子へのアプローチの仕方」などを紹介しています。
 今回お世話になったステップの辻村所長、臨床心理士の成田さんは「診断名があっても無くても、みんなが当たり前に生きていて、幸せだなって感じられる社会にしていきたいなって思っています。」とお話されていました。
 “発達障害”に関して、このページやみちくさで紹介したことが全てではありませんが、このページを読んでくださったみなさんからも「知ろうとする」こと、「相手の立場になってみる」ことが、ほんの少しずつでも広がっていったらいいなあと思っています。
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