子育て(得)情報

「あおもり子育てネット」の過去記事を再編集して掲載しています。

ひとりじゃ子育てできっこない(第3回) 《アトム共同保育園(大阪府)理事長 市原 悟子》

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 【 年齢別子どもの特徴】


 

 
<3, 4歳の子どもの特徴>
 
半分現実、半分夢の世界

suuji011.gif 1、2歳の〈自分だけの世界〉から、他の人のことも考えられるようになってくる
suuji012.gif 人の目を意識し始める(今まで平気だったのに、恥ずかしがり挨拶をしない。運動会など知らない人が沢山の場所では恥ずかしさと緊張で何もしなくなる。友達の描いた絵と自分の描いた絵を比較して自分がヘタと感じると描かなくなる)
suuji013.gif 出来栄えが気になり自分の不得意なことは避けて、しようとしない。大人の言葉かけより友達の言葉や支えでチャレンジしようと気持ちを切り替えられるようにもなる
suuji014.gif 自分の思いどおりにいかない時どのようにそれに対処するか、感情表現の仕方などこの年齢から個性がとてもはっきりでてくる
suuji015.gif 現実と虚構が交差 (空想と現実の境がはっきりしない)



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 子どもは本来素直、活発に遊び、知らない人とでもすぐ友達になって遊べる、自分がしたいことは恥ずかしがらないでする・・・と思っていたら大間違いです。
 この年齢になるとほとんどの子どもが人の目が気になりとても臆病になります。
 知らない所、初めての人には特に恥ずかしがります
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 「できる・できない」にこだわり、自分がどのように見られているのかも気になります。友達ができて自分ができないと思ったことはやろうとしない、やりたくないのではなくできない姿を見られたくない、失敗したくないそんな思いが強くなります。

 できないことをできるようになりたいとの思いがあっても素直にそれを言わない。プライドが芽生える時期なので子どものプライドを無視したような大人の言葉かけは要注意、大人の声かけに工夫がいります。
 言葉かけのヒントはその時子どもの気持ちになってどんな言葉かけをしたら子どもの気持ちが前向きになれるか考えることです。
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 親は「わが子」と思うと情けなくて腹立たしい気持ちになりますが、腹立たしさをぐっと抑えて大人としての自覚を持ち考えれば、違った言葉が浮かぶと思います。
 何事にも積極的に恥ずかしがらずにやって欲しいと思う親の気持ちと、恥ずかしい私を分かって欲しいと思う子どもの気持ちの違い。
 どちらの思いを優先させたらいいのか考えて下さい。
 このような親子の思いの違いは子ども時代で終了でなく延々続くのですから、子どもとの付き合い方の訓練です。


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 「この年齢で平気でウソをつく」と悩むお母さんも多いのですが、この年齢の子どもは現実と空想が混ぜ合わさってウソか真かはっきりしないのも特徴です。

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 「○○行きたかった」 「○○食べたかった」 「○○と言って欲しい」という思いは、いつの間にか「行った」「食べた」「言った」に変わるのです。
 強い願望のことは特に現実感を帯びた言い方をします。
 
 子どもはウソとあまり感じていないので、「ウソついたらダメ」と注意すればするほど子どもは「ウソじゃない本当」と言い張ります。
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 すると親は余計に平気でウソをつく、ウソを認めない頑固な子、この先どうなるのかとどんどん心配が加速しがちです。
 
 しかしこの年齢だからこのような状態になるので全然心配いりません。
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 子どもはその場その時で気持ちが変わるので、子どもが「キメタ」ということは当てにできないことも多くあります。
 友達と仲が良い関係の時「これあげる」と自分から差し出したのに、関係が悪くなると「あげるのいやだったのに、欲しいと何回も言うからあげた」と相手のせいにする。
 
 自分が先に手出ししていても「○○ちゃんに○○された。私は何にもしていないのに」と悪いのは自分ではなく相手だと言うのもよくあることです。


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<5,6歳の子どもの特徴>
その子の人生が見える

 (1)友達の中での自分を意識し、男の子は力関係、女の子は容姿に敏感になる

(2)感情のコントロールができてくる

 (3)子どもの長所、短所などの特徴がよくわかる

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 6歳までの子どもの成長、特徴を簡単にふれました。是非参考にして下さい。



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《ひとりじゃ子育てできっこない》他人の出番・みんなで子育て

 3歳までの親の関わりで人生は決まったりしません。
 しつけをしっかりしていないと人生取り返しがつかないなんてことはありません。
 長い一生、どの年齢で誰と出会うかで人生が変わることが多いのです。

親の影響を絶対視しないで、もっともっと他人の影響を重要視した方が良いと思います。
 「親子関係がうまくいかない」「自分とは違うキャラクター(個性)なのでわが子のことがよくわからない。
 理解に苦しむ」という親子関係の悩みもよく聞きます。

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 親とうまくいかなければ親に代わるおばちゃん、おじちゃんがいれば良いのです。
 子どもを理解してあげられる他人がいれば良いのです。
 親子の周囲に、気にかけてくれる他人が沢山いることが重要なのです。
 そのような環境を作れば、子育てに行き詰まり育児ノイローゼ、虐待、育児放棄、親子心中は防げると思います。
 

昔どこの地域にもあった助け合いを現代に作ることです。
 人と人との関係を作ることが難しいと言われていますが、お互いを知らないから
 関係を作れないので、親同士知り合える機会を意図的に作りお互いに知り合う努力をすればいいのです。




 長年親子をみてきて、親子もまた人間関係であり、どちらかが悪いと言うわけではなくうまくいかない組み合わせの親子もあって、親子だから全てうまくいく関係ばかりではないと思います。

 うまくいくはずだと思うがあまり苦しんでいる人も多いのではないでしょうか。
 親子と言えども個人と個人の関係と捉えればうまくいかない関係も理解しがたい関係もあるのが当たり前ではないかと思います。
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 ひとりじゃ子育てできっこない」のです。
 「他人の出番」を沢山つくり「みんなで子育て」をしましょう。
 「みんなで子育て」の環境はそのような環境を望む人たちが作らなけ
 れば自然発生的にはできません。
 人との関係づくりが苦手な親同士が関係作りにチャレンジして、
 「みんなで子育て」をやり始めたアトム共同保育園の保護者を見てい
 ると、どこでもそれは作れると自信をもって言えます。

 ただ親同士の関係を作るのは最初からスムーズにはいきません。
 親同士、表現のまずさや気持ちの行き違いでうまくいかないことが
 必ず起こります。
 子どもと同じで大人も一人ひとり全く違う家庭で育っているので、価
 値観などひとり一人違うのです。
 うまくいかないことを調整していく作業を繰り返すことで関係ができて
 くるのです。
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親になるまで、人との関係がうまくいかなければ〈さけて〉〈よけて〉きた人たちにとっては人との関係をつくることは初めてのことだと思います。
 
子どもに豊かな友達関係をつくる体験の参考に是非大人が見本を見せてあげて
 ほしいものです。

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 アトム共同保育園は「保護者と保育者(保育士・職員)、そして保護者同士がお互いを支え合う“子育てなかま”になって共に子どもを育てていく」という特色のある運営をしている保育園です。
市原先生はその保育園の理事長として日々子どもたちとかかわり、御講演や著作などでも幅広くご活躍されております。



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