子育て(得)情報

「あおもり子育てネット」の過去記事を再編集して掲載しています。

子育て支援から「子育ち・子育て・個育て支援」に 【全ての子どもと大人には本来「力」がある】   《第3回》

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【3】全ての子ども・大人には本来「力」がある
 
 NPO法人 あきたエンパワPLACE・06理事長 松葉谷 温子
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 ではこのような現状で、一人一人のエンパワメントをどうサポートするか、今からでもできる現実的な取り組み・実践のポイントについてあげてみます。

        
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1.ないものねだりよりあるものを活かし、ないもので、 あったら良いものはつくる
        

 かつて、子どもの地域文庫を近所の人たちとつくりました。思いがけず様々な副産物が生まれ、豊かな経験を親も子も楽しみました。

 主体的に関わる場面を、工夫し、体を動かすことを増やす。小さな軽いハードルでよいストレスを経験し、ストレスタンパク質をつくり細胞を鍛え、ストレス耐性を高めましょう。

 子どもはどの瞬間も外に働きかけ外的刺激に反応し、本来DNAとして持っている能力を開花させています。

 人の脳は出力依存性で、手足を動かし、外に働きかけることは脳を大いに刺激します。1才過ぎたばかりのこどものすることを見守っていると、あらためてヒトシステムのおもしろさとすばらしさが実感できます。



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2.自尊感情を高める わたしOK,あなたOKであるために
        

 持ってる力を出し行動をよりスムーズにする心の大黒柱でもある自尊感情について触れておきます。

 親の抑圧的な態度、暴力的行為、虐待、いじめ等はその加害と被害の当事者が共に対等な人間関係を結ぶことができずに起こります。
 それは、その当事者の心の根底に自尊感情が育っていないことに因ります。

 自尊感情は、私が私のままで受け入れられ認められ、一人の人格ある人間として大切にされることで培われます。これは、あらゆる主体的行動の原動力・自家発電装置の中核です。
 自分が感じたり思ったりしてることは自分自身であることをさらに肯定的に受けとめられたとき、外と繋がっている自分であると実感する、さらに、自分にOKを出せたときに、あなたを受けとめ真にOKと認められる。 
 
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 「わたしがわたしである」ことを軸に、人や自然や社会やものなど外界との豊かな関わりを広げていける。1人の人格として、他の人格を認め、多様性を受容できる。
 現代社会の人間的に疲弊した空気を、一人一人が自尊感情を育み繋がることで、子どもと大人が本来持っている力をひきだして・エンパワーして、互いの成長を喜び支えていく空気と入換えていきたいものです。
 
        
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この自尊感情のことを分りやすく象徴的に表現している,レオレオニの絵本 [Little blue and little yellow]の絵本を紹介します。
(日本名は「あおくんときいろちゃん」でもあおくんは、確かにheですが、原本には登場する他の子どもたちの「性別」は出ていません。あおくんときいろちゃんの訳で通っているのは、文化の違いなのか、日本の「人権意識の未成熟ゆえなのか」は未だに確かめてはいませんが)

 あおときいろが仲良くすることで、1人だけではできない緑になる体験の驚き・多様性・違いの受容で広がる世界を大人に興奮して伝えるが、わかってもらえない悲しい感情はそれぞれ自身のものとして涙となって流れ、あおときいろは自分・吾に返るというお話です。
 一度誰かと深い含みも合わせて楽しんでみてください。
 

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 3.子ども自身に主導権を当事者のペースを大切にしてエンパワメントを支援
        

 虐待などによる子どもの成長の遅滞から回復させるには、子ども自身に主導権を持たせ、発達に応じてタイミングを見極めて、他律から自律へと適切にサポートすることが重要です。

 子ども自身が本来持っている力を、本人のペースを大事にし、自ら外に働きかけていく主体的な対応に委ねていくことがとても大切なことです。
 
 これは何も虐待など被害やトラウマからの回復に限らず、その人の持っている力をその人・当事者が自ら発揮してその喜びを実感することが次なるエネルギーになるという自家発電装置への点火の瞬間で、自尊感情を軸にしたよいエネルギーのエコ循環を起こすために最も大切なことだと思っています。

 また、子どもの成長はその子ども・当事者のペースを尊重し、あくまで成長の主導権は当事者に委ねるという対人援助者の基本原則は、生き物相手の場合はすべてにあてはまる気がしています。
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 ところで、私は、堆肥を入れ、ミミズを育てたりしてささやかな農業ごっこを楽しんでいます。
 もう15年ぐらいになりますが、労働とともに喜び楽しみ交流と、結構その副産物まで味わっています。
 また作物を育てることで植物たまには動物から色々なことを教わっています。
 中でもこんにゃく芋は、ちゃんと自分のことを知っていて、してほしいことと時期を意思表示します。
 1年子、2年子までは毎年秋に掘り起こし越冬させて春に畑に戻します。
 ところが形や大きさは個性もあって様々です。3年子は植えると花が咲き、秋には芋部分は消えたり小さくわかれたりしてしまいます。
 普通はこの3年子でこんにゃくをつくりますが、3年子かどうか見極めるのには、こんにゃく芋にきいて見るのが確かです。
 3年目の芋は「早くこんにゃくにしてくれ」といわんばかりに、春に向かいどんどんその芽を伸ばします。1??2年子は「畑に植えて欲しい」「まだこんにゃくには早い」と、その芽をじっと伸ばさずに待っています。

 ですから、私はいつもこんにゃく芋の様子を見て、その大きさに惑わされずに、芋の自己主張に従って植えたり、こんにゃくにしたり、人にこんにゃく芋の性質・個性を伝えて配り、『コミュニケーションこんにゃく』と称し、いつもの人たちと違った種類のネットワークを広げ楽しんでします。
 
 堆肥も、在来のバクテリアに別の有効微生物群をいれた「ぼかし」を混ぜてつくっていますが、専門家に聞くと、単独のバクテリアでは上手く働かず、多様性が大切なのだということです。いずれその当事者の力に委ねつつ育ちを支援するという姿勢は、『子育ち・子育て・個育て支援』に最も大事なことです。

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 その人にとって代わるのではなく、その人が当事者として関わってその喜びを実感するのを支援し、更なるエンパワメントへの自発的思いにつなげ、プロセスや副産物を味わい、寄り道もよしと自己増殖へと可能性は当事者次第でかぎりなく展開していくでしょう。
 
 次々に起こる考えられない事件も、冷静に大人たちが築いてきた社会の歪みを考えてみればうなずけることは多いと思います。
 
 一番身近な人・子どもであったり、夫であったり、その人と自分の共通のライフステージを楽しむ気持ちで、「何から」「どこから」「誰とでも」自分たちにとってよいと思うことを始めてみることです。できれば誰かに声をかけてみるのもいいでしょう。動くことで見えてくることがあるはずです。

 出力依存性の脳をもつ人間として、もう一度、子どもたちと自分たちのために周囲に発信し、お互いを認め合えるひとのネットワークをつむぎ始めましょう。

 子どもは面でこそ育つのです。新たな自分発からつながるコミュニティを創ってみましょう。
 かつて使いこなしていた好奇心、想像力、探究心、柔軟性を再生して、あなたの時間・人生の日々を活き活きさせてみましょう。押し付けずともうつる感染力の強いいきいき人間菌になり、思い出になる経験を積んで人生を楽しみましょう。

        
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 困ったり、悩んだりした時には、気軽に聴いてもらいましょう。
 
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 そして、自分の物差しをゆっくり創り直していきましょう。




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