第4話 「寝る子は育つ」って本当?

あら、シオリさん。これからお出かけ?

ハルト君もおはよう。

 

おはようございます。ほら、ハルトもご挨拶は?

【ハルト】・・・。

先生ごめんなさいね。いつも朝は元気なくて。

そうなの。ハルト君は日曜日いっぱい遊んで疲れているのかな?ちゃんと朝ごはん食べた?

今朝寝坊してしまって。食欲もなくってほとんど食べてないんですよ。

そうなの。朝ごはんしっかり食べるためにも、朝は早く起きないと。そのためにはやはり早く寝ないとね。最近よく聞くでしょ。「早寝早起き朝ごはん」って。

それ聞いたことあります。平日はパパの帰宅が遅くて、帰ってからハルトと遊びたいみたいで。ハルトも「パパと遊ぶ~」と言うから、つい。

そうなの。でも、昨日は日曜日でしょ。お仕事はお休みなんじゃないの。

はい。昨日は休みだったので、土日でちょっと旅行していて。遅くに帰ってきたから私たちも寝坊してしまって。

家族で一緒に過ごしたいということはよくわかるけど、子どもの生活リズムをまず第一に考えないとね。「寝る子は育つ」という言葉通り、子どもは寝ている時間に成長するのよ。それに、シオリさんも睡眠不足は肥満につながるわよ。

え、私もですか。

もちろん。あなたもたっぷり寝ている時に成長ホルモン出ているのだから、早寝しないと。

はい、今日からさっそくやってみます。

 

ワンポイント情報

睡眠のリズムと役割

生まれてすぐの赤ちゃんは、「飲む」─「寝る」を繰り返していますが、生後4か月頃には、昼間起き散る時間が長くなり夜は少しずつまとまって眠る、という一日のリズムができてきます。そして、このリズムにのっとって、成長に欠かせないホルモン等が分泌されるようになります。

この図は、睡眠の様子を示したものです。

 

棒線は睡眠の「深さ」を表しています。グラフの下の方にいけばいくほど睡眠が深くなります。眠りが浅い睡眠状態を「レム睡眠」、深い睡眠を「ノンレム睡眠」と呼び、一晩にこの2つの眠りを繰り返しています。

 

骨や筋肉を作ったり免疫力を高めたりするのに必要な成長ホルモンは、寝入ってすぐのノンレム睡眠時にたくさん分泌されることがわかっています。また、体温を下げて眠りを誘ったり、抗酸化作用や思春期が来るまで第二次性徴をおさえたりする働きをもつメラトニンは、夜暗くなると分泌され始めます。どちらも子どもの成長には欠かせない脳内物質で、メラトニンは、一生のうち幼児期に大量に分泌されることがわかっています。

 

 

睡眠の後半になると増えるレム睡眠時に、その日起こったことや学習したことを繰り返し再生し、記憶の整理や定着を行っています。

(「早寝早起き朝ごはん」全国協議会「幼児用早寝早起き朝ごはんガイド」より)

 

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